毎日友人と短時間&高強度トレーニングを2週間やったら友人が劇的にパワーアップ
ロードバイクのトレーニングを「毎日」友人と朝5時からやってるのですが友人がレースが近いということで強化期間と称してメニューの内容を短時間&高強度にしてみたら友人が劇的にパワーアップしたので報告します。
260Wが限界だったのが286W出せるように
いつも近所に2.6km6%の坂があるのですがそこをはじめの1本は軽くアップし、その後2本全力でインターバルをするというメニューを行っています。
友人は最初の頃は8分くらい、パワーは260Wくらいで心拍もMAX近くて限界だったのですが約2週間ほど高強度のメニューを続けたらなんと7分に縮みパワーは286Wも出せるように!
2週間前にヒィヒィ言ってた260Wは2週間後には最初のアップ程度でも出せるようになって息もあまり切らさずに走れるようになってました。
なんでこんなに持久力やパフォーマンスが向上したんでしょう??
ミトコンドリアがパフォーマンスのカギ
ミトコンドリアは細胞内に存在する細胞小器官で分裂や増殖を絶えず行っています。
ミトコンドリアの主な役割は食物などを細胞の活動に必要なエネルギーをATPという形で産生してくれます。
簡単に言うとミトコンドリアがエネルギーを作り出してくれている。
ということになりミトコンドリアが多いほど運動能力が高いと言っても過言ではありません。
高強度トレーニングによってミトコンドリアの容量が増える
ミトコンドリアが増えると持久的なパフォーマンスが向上するということですが、どういうメカニズムでミトコンドリアは増えるのか?
全力走のような強度の高い運動を行なうとエネルギーの消費が激しくなります。
エネルギーの消費が激しくなるとAMPKと呼ばれる体内の酵素の活性化によりミトコンドリア量の増加を促進させるということらしいです。
高強度トレーニングによって速筋から乳酸が発生し、乳酸がミトコンドリアのエサとなる
筋肉には速筋繊維と遅筋繊維がありますが遅筋繊維にミトコンドリアが多く存在します。
しかしここでのポイントは速筋繊維です。
高強度トレーニングを行なうと速筋繊維が多く使われ乳酸が発生します。(乳酸が発生するのは速筋繊維からです)
ミトコンドリアは乳酸をエサとして遅筋のエネルギーとして持久力を発揮します。
ミトコンドリアには乳酸が有効だけど速筋から乳酸が発生するので速筋を多く使わなければいけないのですね。
速筋を多く使うには高強度の運動が有効で、低・中強度の運動では速筋はほとんど使われず乳酸もあまり発生しないそうです。
①高強度の運動で速筋繊維が使われて乳酸が発生する
↓
②ミトコンドリアが乳酸を使ってエネルギーを生み出す
↓
③さらにミトコンドリアが増える
①~③を繰り返していく事で持久力がアップしていくらしいのです。
乳酸を発生させればさせるほどミトコンドリアのエサとなりミトコンドリアが増える!
↓
ミトコンドリアが増えたらエネルギーを多く生み出す事ができるので持久力がアップする!
↓
つまり強くなる!素晴らしいですね!
高強度トレーニングを行なう前に低・中強度でベースとなる体力をつけておく
以上の理由によりミトコンドリアを増やせば持久力はアップして強くなる。
つまり高強度のトレーニングをいっぱいできたほうがミトコンドリアの増加も早そうですよね?
しかし「疲労」という問題があります。
高強度トレーニングは短時間でもかなり疲労します。特に筋疲労が激しいです。
ベースとなる体力がなければ疲労の回復が遅いため高強度トレーニングを行える回数が少なくなります。また強度も十分に上げれないかもしれません。
ちなみに体力が付くと回復の速度も上がります。
詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。
高強度のトレーニングをなるべくたくさん行なうためにも低・中強度によるベーストレーニングを2~3ヶ月くらいは行ってからのほうが良いと思います。
筋グリコーゲンを貯めて強度をしっかり上げる
筋グリコーゲンとは運動をするための重要なエネルギー源で筋グリコーゲンがしっかりと貯蔵されていないと高強度のトレーニングはしっかりと強度を上げることができず中途半端に疲れるだけで効果が少ないトレーニングとなってしまいます。
筋グリコーゲンを貯蔵するには簡単でトレーニングの前日にはしっかりと食事をすることです。
自分はトレーニングの前日の夜は白米をしっかり食べてから寝てます。
朝起きたら睡眠中の脳の働きによってグリコーゲンが減っているのでご飯一杯とバナナを2~3時間前にちゃんと食べてからトレーニングを行っています。
トレーニング前後の食事についてまとめた記事もあるので参考にしてみてください。
【ロードバイク】トレーニングのための食事まとめ【具体例など】
筋グリコーゲンが不十分なまま高強度のトレーニングをしようとすると筋肉がエネルギーの代わりに分解されてしまうこともあるためちゃんと筋グリコーゲンを貯蔵しましょう。
高強度トレーニングのメニュー例
高強度と言ってもどれくらいの強度?という方へメニュー例を紹介しておきます。
どのメニューも最後の方は心拍数がMAX近くいって吐きそうになるくらいキツイはずです。
そうでもなかったら強度が低いので見直してください。
3分全力走×3
①3分全力>②3分流す を3セットです。
①の強度はパワトレを行ってる場合はFTPの120%くらい目標でやってみてください。
10分全力走x2~3
①10分全力>②10分流す を2~3セットです。
①の強度はパワトレの場合、FTPの105~110%といったところです。
30秒全力x12~20
①30秒全力>②30秒流す を12~20セットです。
①の強度はパワトレの場合、FTPの120~130%といったところです。
まとめ
- 高強度トレーニングは効率的に持久力などパフォーマンスをアップさせる
- ミトコンドリアが多いほど持久力やパフォーマンスが高い
- エネルギーの消費が激しいとミトコンドリアの増加促進に影響する
- ミトコンドリアは乳酸をエサとしてエネルギーを作ったり増加する
- 乳酸は速筋を使うと発生する
- 高強度トレーニングをすると速筋が多く使われる
- 高強度トレーニングをする前にベーストレーニングをしっかりとする
- ベーストレーニングをしておけば強度が上げやすい
- ベーストレーニングをしておけば回復が速いので高強度トレーニングの回数を増やせる
- しっかり食事して筋グリコーゲンを貯蔵して高強度トレーニングを行なう