ロードバイクのブレーキシステムがリムからディスクへと変化し、周辺のパーツにも影響を与えています。
特に、ホイールについてはディスク化に伴って大きな変化を迎えており、従来のホイール選びとは異なる視点を持つ必要が出てきています。
そこで今回はロードバイクのディスクブレーキ対応ホイールについて、メリットやおすすめホイールを紹介していきます。
1.ディスクブレーキ化でホイールはどう変わった?
ディスクブレーキ化によって、ロードバイクのホイールはどのような変化を迎えたのでしょうか。
主なポイントとしては以下の4点になります。
- スポーク本数が増えた
- ハブが太くなり重量も増えた
- リムが軽くなった
- 固定がクイックリリースからスルーアクスルになった
1つ1つのポイントについて詳しくみていきましょう。
①スポーク本数が増えた
ディスクブレーキ化によって、制動のシステムが変化し、ホイールの設計に大きな影響を与えました。
まず最初にあげられるのが「スポークの本数」です。
リムブレーキでは、ブレーキキャリパーに伝わった力がリム、タイヤ、地面と伝わることで減速・停止をしていました。
ディスクブレーキでは、キャリパーからローター、ハブ、スポーク、リム、タイヤ、地面の順番に力が加わっていきます。
力が加わる道のりが長くなり、スポークにも制動力の影響が加わることから、スポーク本数を冷やして耐久性を上げる必要が出てきています。
リムブレーキ対応ホイールには、スポーク本数の少ないものが多く、直線的なラジアル組が普及していました。
ディスクブレーキ化によって、スポーク本数も増え、組み方もクロス組に変化し、より耐久性の高い仕様となっています。
②ハブが太くなり重量も増えた
ディスクブレーキ対応ホイールには、ローターを取り付ける必要があるため、ハブを太くし、耐久性を上げる必要が出てきました。
ハブが従来よりもゴツくなったことで、全体の重量増へも影響を与えています。
リムブレーキ対応ホイールに比べて、ディスクブレーキ対応ホイールの方が重たい印象がありますが、これにはスポークの本数やハブの変化が関係しています。
③リムが軽くなった
リムブレーキでは、ブレーキシューとリムを摩擦させて減速・停止をしていたため、リム部分に一定の耐久性が必要でした。
ディスクブレーキでは、キャリパー内のパッドとローターが摩擦する仕組みなので、リムには全く影響を与えません。
リムに一定以上の耐久性を求める必要がなくなった分、設計上の自由度が高くなり、リム周辺部が軽量なホイールが多く出ています。
④固定がクイックリリースからスルーアクスルになった
ホイールの固定方式もクイックリリースからスルーアクスルに変化しました。
構造上スルーアクスルの方が剛性が高いと言われており、走行性能に好影響を与えると考えられています。
2.ディスクブレーキ対応ホイールのメリットは?
ディスクブレーキ対応ホイールのメリットとしては以下の3点が挙げられます。
- リムを痛めない
- カーボンホイールでも制動力が安定する
- ハブとスポークのメンテナンスをすれば長期間使える
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
①リムを痛めない
制動を行う箇所が「ブレーキシュー×リム」から「ブレーキパッド×ローター」に変化したことで、制動時にリムを痛めることがありません。
走っている時はあまり意識しませんが、リムブレーキだとブレーキをかけるたびにリムを消耗していき、寿命を迎えると交換の必要性が出てきます。
ディスクブレーキ対応ホイールなら、いくら使ってもリムを痛めないので高価なホイールでも気軽に使えるでしょう。
②カーボンホイールでも制動力が安定する
リムブレーキ対応ホイールにおいて難点だったのが、カーボンホイールにおける摩擦熱による変形でした。
下り坂などで急ブレーキを連続してかけると、カーボンホイールのリム部分が摩擦熱によって変形してしまい、制動力も落ちてしまいます。
さまざまなリスクがあったカーボンホイールだったのですが、ディスク化によってこれらの問題が一気に解決しました。
これまでは扱いに注意しながら使用していたカーボンホイールが、今では何の心配もなく使えています。
③ハブとスポークのメンテナンスをすれば長期間使える
ディスクブレーキ対応ホイールは、リムを痛めないのでハブとスポークのメンテナンスを行っておけば、かなりの長期間に渡って運用が可能です。
たとえ高価なホイールであっても10年近く使い続ければ、耐用年数的なコスパはかなり高いはずです。
ディスクブレーキ化によってホイールの寿命が延びたのは最も大きなメリットといえるでしょう。
3.おすすめのディスクブレーキ対応ホイールメーカー
ロードバイクのディスク化に伴って、ホイールメーカーも各社新商品をリリースしています。
そんな中で特におすすめのディスクブレーキ対応ホイールメーカーは下記の5社です。
- Bontrager(ボントレガー)
- MAVIC(マヴィック)
- SHIMANO(シマノ)
- カンパニョーロ
- フルクラム
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
①Bontrager(ボントレガー)
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トレック傘下の自転車パーツメーカーのボントレガーでも、ディスクホイールが数多くラインナップされています。
10万円程度で購入できるカーボンホイールなど、少し背伸びすれば手の届く範囲の価格帯で高性能なホイールがあるため、ディスク化を機にアップグレードしたい方にもおすすめです。
性能だけでなく、品質や安全性の高さにも定評があります。
②MAVIC(マヴィック)
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ホイールメーカーとして高い実績を持つマヴィックでは、積極的にディスクホイールのラインナップを増やしています。
人気のキシリウムシリーズやコスミックシリーズなど、各モデルにディスクホイールを用意しており、高い走行性能はそのままに手ごろな価格で販売されています。
③SHIMANO(シマノ)
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SHIMANOでも105以上のグレードで積極的にディスクブレーキ対応ホイールのラインナップを増やしています。
メンテナンス性の高さがSHIMANOホイールの売りでもあり、ディスク化によってリムの消耗がないため、ハブのグリスアップを繰り返しながら、スポークのテンション調整を続ければ、長期にわたる運用が可能です。
走行性能や軽量性、快適性など性能面も卒なく揃っている万能ホイールメーカーです。
④カンパニョーロ
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人気の高いホイールメーカー・カンパニョーロでも、ゾンダやシャマルミレ、ボーラシリーズでディスクモデルが登場しています。
おしゃれなデザインに優れた性能を持つハブ、際立った軽量性など、どれも魅力的なホイールが揃っています。
⑤フルクラム
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パワフルな走りに定評のあるフルクラムでも、レーシングシリーズを始めディスク化を積極的に進めています。
独自のリム設計や優れた回転性能が強みで、高い剛性によってグイグイと進んでいく推進力が魅力的です。
初心者から上級者までのラインナップも幅広く、さまざまなライダーにおすすめのホイールメーカーです。
4.まとめ
ロードバイクのディスクブレーキ化によって、さまざまなパーツが変化を迎えています。
ホイールはその際たる例で、設計から走行感まで全てが変わったといってもいいでしょう。
特に、リムを消耗しないことでカーボンホイールが気軽に選びやすくなったのは大きなメリットです。
ディスクブレーキ対応のロードバイクを購入された方は、これを機にカーボンホイールを買ってみるのもおすすめです。
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