ロードバイクを始めると、多くの人が体重を気にするようになる。
もちろん体重管理は大切だ。ヒルクライムでは特にパワーウェイトレシオが重要になるため、体重を減らして速くなろうと考えるのは自然なことだと思う。
しかし、「体重を増やしたくない」という気持ちが強すぎると、逆に成長を妨げてしまうことがある。
消費カロリーを目的にしたライドの落とし穴
特にありがちなのが、食べ過ぎた翌日に罪悪感を感じて長時間乗るパターンだ。
本来なら休養日にするべきタイミングでも、
「昨日食べ過ぎたからカロリーを消費しないといけない」
という理由で無理に走る。
すると確かに消費カロリーは増えるかもしれない。しかし、そのライドによって疲労も蓄積する。
問題は、その疲労がトレーニング効果を上回ってしまうことだ。
強くなるために必要なのは回復
トレーニングで強くなるためには、適切な負荷と十分な回復の両方が必要になる。
疲労が抜けていない状態でさらに乗れば、トレーニングの質は下がる。
SSTやインターバルで出せるはずのパワーが出なくなり、結果として成長の機会を失ってしまう。
体重を増やさないために走った結果、強くなるための練習ができなくなるのである。
体重を気にしすぎると食事も削ってしまう
さらに厄介なのは、体重ばかりを気にしていると、食事量まで削ってしまうことだ。
エネルギー不足の状態では回復も遅くなる。
筋肉の修復も進まず、トレーニングへの適応も弱くなる。
その結果、
食べない
↓
疲労が抜けない
↓
練習の質が落ちる
↓
強くならない
という負のループに陥る。
体重よりもFTPを伸ばした方が速くなる
競技レベルが高い選手ほど、実は体重よりもトレーニングの質を優先している。
多少体重が増えても、しっかり食べて質の高い練習を積み重ねた方が、結果的にFTPは伸びやすい。
体重が1kg軽くなることより、FTPが10W上がる方が速くなるケースも珍しくない。
もちろん無制限に食べれば良いわけではない。
ただし、体重計の数字を守るためだけに疲労を積み重ねるのは本末転倒だ。
まとめ
ロードバイクは消費カロリーを競うスポーツではない。
速く走るためのスポーツだ。
体重を増やさないために乗るのではなく、強くなるために乗る。
この考え方に切り替えるだけで、休むべき日には休み、追い込むべき日にはしっかり追い込めるようになる。
その積み重ねこそが、結果としてFTP向上やレース成績につながっていく。

