ロードバイクのギア比ってどうしてる?目的に合わせてギア比を考えてみよう! | アフログ

ロードバイクのギア比ってどうしてる?目的に合わせてギア比を考えてみよう!

皆さんロードバイクのギア比ってどうしてますか?

ギア比はフロントのチェーンリングの歯数とリアのスプロケットの歯数の組み合わせで変わりますがチェーンリングやスプロケットなどは買ったままで特に気にしていないという方や周りの人の真似をしているだけで自分に合っているのか実はよく分かっていない人って多いんじゃないでしょうか?

ギア比が合っていればもっと楽に速く走れる可能性があるよ!

ギア比が合っていない人は最適化してあげると今よりも速く楽に走れる可能性があります。

ヒルクライムの場合

例えばよく走るコースや目標としているレースで10%の勾配の区間があって数分〜数十分と長い時間を走らなければいけないとします。

その区間を頑張って走っても50〜60回転とケイデンスが低くなってしまっている場合はギア比を見直して80〜90回転の高めのケイデンスで回すせるようにしたほうが脚のダメージが減って速く楽に走れる事が多いです。

人にもよりますが多くの場合はヒルクライムで50や60回転といった低ケイデンスで長い時間をゴリゴリ踏んでしまうと脚へのダメージが高くて長持ちせず失速してしまいます。

平地や緩い下りの場合

平地や緩い下りなどスピードが出る場面ではスピードが上がった時にギアが足りないという事があります。

特に緩い下りではスピードがかなり上がるため100回転などハイケイデンスで回しててもスカスカという状況になりレースによっては集団から離されてしまったりハイケイデンスで回しすぎるために心臓への負担が上がってしまいます。

目的に合わせてギア比を考えよう

ギア比は目的に合わせて調整しましょう。

例えば以下のようにレースやイベントのコースプロフィールに合わせて考えます。

  • 平坦が中心で登りも緩い勾配しかないレースに出る
    速いスピードでもハイケイデンスにならず踏めるギア比を考える
  • 急勾配の登りが多めのロングライドイベントに出る
    →登りでもなるべく脚のダメージが少なくなるように急勾配でも80回転以上で回せるギア比を考える

目標のレースに合わせた具体的な計算方法の例

ギア比を合わせればいいことは分かったけど具体的にどうやって計算するの?という方は多いと思います。

ポイントは目標の速度を出してその速度をケイデンス80〜100回転の間くらいで出せるギア比を計算するのがオススメです。

特にヒルクライムのレースで目標タイムを定める人は多いと思いますので今回はヒルクライムレースで目標タイムに合わせてギア比を計算する具体的な方法を紹介します。

まずは目標レースの目標タイムから平均速度を計算する

ちょうどいい目標タイムが検討つかない!という場合もありますが今回は目標タイムが明確にある場合で考えます。

例えば有名なレースで例えるとMt.富士ヒルクライムが24km/1255mというコースプロフィールですが90分でゴールしたい!という目標だとすると平均時速16kmで走る必要があります。(時速の計算はこちらのサイトが便利です)

この時速16kmを80〜100ケイデンスくらいで出すのに必要なギア比を出してみます。

「ロードバイク ギア比・速度計算ツール」を使って良さげなギア比を出してみる

ロードバイク ギア比・速度計算ツール」という便利なサイトがあり、ロードバイクのケイデンスやギアの組み合わせによって速度やギア比を簡単に計算できます。

富士ヒルを90分で走りきるには平均時速16km以上で走れば良いという事が分かりましたので時速16km以上になるケイデンスとギアの組み合わせを探ります。

  • フロントは一般的なコンパクトクランクの50-34
  • リアも一般的な11-28
  • タイヤ25Cサイズ
  • ケイデンス80

の条件で計算をしてみると以下の図のようになりました。

フロント34、リア21の組み合わせだと80ケイデンス以上で回し続ければ時速16.4km(ギア比1.62)以上で進むという事が分かります。

ということはリアは21Tまでしか要らない!という感じに見えますね。

はい、34×21で80ケイデンス以上で90分回し続ける事ができれば21Tより大きいギアは要りません!

、、と理論だけで考えれば簡単ですが実際は一定の勾配がず〜〜っと続くわけではなく実際に走ると勾配がキツくなったりゆるくなったり勾配の変化があるので予備として1つか2つ大きいギアも選択できるようにしておくのがオススメです!

勾配変化が大きいレースはもう少しコースの勾配を掘り下げて考える

レースによっては全体の平均勾配が7%でもコースの前半が平均3%の緩い登りで後半が10%の激坂が延々続くといったパターンがよくあります。

こういう場合は目標タイムから速度を割り出してギア比を計算しただけでは前半の高速巡航や後半の激坂区間でギアが足りなくなるという事になる場合もあります。

なので前半の緩い区間と後半の激坂区間を分けて考えたほうが良いです。

まずは前半の緩い区間ですが、平均3%くらいだとコースによっては登るだけでなく緩やかに下る区間もあると思います。

上位のペースになると緩い下りなどでは一時的に時速40kmを超えるような「え?これヒルクライムですよね?」みたいな場面もあります。なので激坂対策用にフロントをシングル化して軽量化!とかやっちゃうと集団の高速巡航についていけなくなり集団に置いていかれるみたいな事もあり得ますのでコースをよく確認してトップスピードに合わせてギア比を考えるのがオススメです。

後半の激坂区間はその区間だけの目標タイムと平均時速を出してギア比を計算するのがオススメです。例えば平均時速12kmであれば80ケイデンスで回す場合は34-28の組み合わせ(12.2km/h)が必要になります。

激坂区間も当然勾配が変化しますので10%以上の部分も出てくると思います。そこでギアが足りずにケイデンスが落ちてしまい脚にダメージがいかないように34-28のギリギリの組み合わせではなく34-32といった軽いギア比も選択できるようにしておくのがオススメです!